hythonのオートコンプリートと型ヒント
hythonのオートコンプリートを利用するための流れとLumaPicturesがpipで配布してくれている型ヒントのためのパッケージについて

本稿はPycharm環境でhouパッケージのオートコンプリートを有効にする方法とtypes-houdiniパッケージで型ヒントを有効にする方法です。
環境
Pycharm 2025.2.4
Houdini Indie 21.0.512
HoudiniFX 21.0.512
Pycharmでhouパッケージのオートコンプリートを有効にする
SideFXが提供しているHoudini環境は丁寧に環境準備の対応をしてくれており、インタプリタを設定するとそれ用のパッケージにパスが通りオートコンプリートが有効になる。

しかし、Pycharm環境ではデフォルトの設定ではパスを通しただけではhouパッケージのオートコンプリートは有効にならない。


これはPycharmの環境設定の影響であり、大きすぎるインテリセンス用のファイルに対してインデックス付けを放棄してしまうのが原因である。
設定を変更してオートコンプリートを有効にする。
Pycharmのオートコンプリートの容量制限を緩和するとパスを通しただけでPycharm環境でオートコンプリートを利用できる。

プロパティファイルが開くのでインテリジェンスの最大サイズを設定する。
idea.max.intellisense.filesize=10000
再起動するとhouパッケージのオートコンプリートも利用可能になる。

Stubで型ヒントを追加する
インタプリタを読み込むとオートコンプリートが利用可能になるが、型ヒントは無い

Python3にはStubという機能でオートコンプリートや型定義を行う方法があり、このための設定ファイルをLumaPicturesがpipで配布してくれている。
github| LumaPictures| cg-stubs
https://github.com/LumaPictures/cg-stubs
Stubについて
stubはPython3の型ヒントのための仕組みで型のチェックやオートコンプリートに利用できる。Pycharmも認識してくれる。
Python| Stub files
https://typing.python.org/en/latest/spec/distributing.html
拡張子「(モジュール名).pyi」、もしくはパッケージ「(パッケージ名)-stubs」という名前で定義する。
外部ファイルとして型ヒントを作成できるのでHoudiniやMayaといった組み込みPythonの型ヒントを後付で作成することができる。
types-houdiniを利用する
以下はtypes-houdiniを使ってPycharmで型ヒントができるようになるまでの流れ。
pipでtypes-hodiniをインストール

型ヒントを読み込み、hou.pwdなどの返り値がNode型としてして認識される

※stubsは動作に影響は無いので、今回の流れではHoudiniの実行環境に直でtypes-houdiniパッケージをインストールしています。
環境が完全にクリーンな状態でなくなることを気になる場合はvenvなどにインストールしてパスを通すのが良いかと思います。
補足:types-houdiniのバージョン
types-houdiniはhoudiniのバージョンに合わせたいくつかの配布バージョンがあるが自分のバージョンに合わせたものを使うのが良さそう。

というのも、19.5環境で21を入れたところ型ヒントが有効になりませんでした。
その環境ではtype-houdini 19.5.1をインストールした場合は正しく認識してくれました。
補足:luma picturesはMayaのstubも配布している
自分は試していないがMayaやUSD、SubstancePainterなど用のstubも配布してくれている。
型ヒントを使えるとかなり使いやすくなるので試してみては (重ね重ねになりますが自分は試していないので動作の保証はできかねます)
github| LumaPictures| cg-stubs
https://github.com/LumaPictures/cg-stubs
luma picturesに感謝

fish_ball
プロシージャル魚類