[雑記・Houdini]Expedition33のテクニカルアート
Expedition33のテクニカルアートに関する説明がArtstationで大量に公開されている。 Houdiniを使ったという言及も非常に多い。
32人+1匹の少人数チームで開発された超高評価RPG、「なんとか33」こと「Expedition33」のテクニカルアートに関する説明がArtstationで大量に公開されています。
そのなかにはHoudniに関する言及も多く、「中小規模でプロシージャルを使って開発された高品質なゲーム」の素晴らしい事例になっています。
Houdiniに関連するリンク
以下にHoudiniに関するものをピックアップしました。
VAT
非常に多くの表現でVATが利用されていることが公開されている
- 群衆について①(VAT)
- 群衆について②(VATのソースと人類以外のキャラクター)
LODを持たせた群衆パイプライン
人間の観衆だけでなく、いろいろな部分でVATキャラクターを使っていることも示唆されている
- 旗のシミュレーション(VAT)
- 布のシミュレーション(VAT)
シミュレーションをHoudiniで作成しVATで出力している
- 触れると壊れるサンゴ(VAT)
- 近づくと開くサンゴ(VAT)
トリガーで再生されるVATアニメーション
プロシージャルモデリング
多数のプロシージャルモデリングで作成された環境モデル。
HoudiniEngineを使っている言及もありました。
- 巨大な根(プロシージャルモデリング)
- 岩(プロシージャルモデリング)
- 浮遊する岩をつなぐ紐(プロシージャルモデリング)
- 大量の木製足場(プロシージャルモデリング)
- 岩の家(プロシージャルモデリング)
物量が多いモデルはプロシージャルモデリングが多用されているようです
- 破綻した線路(プロシージャルモデリング)
HoudiniEgnineを使ってUnrealEngine上で作成している
- 氷塊(プロシージャルモデリング)
モデリングもHoudiniだがシェーダーでテクスチャで開発した、という言及がありました。
テクスチャのことかな?
環境エフェクト
- 雲システム(環境エフェクト)
遠景ではインポスター、近づくとボリュームになる。ボリュームはHoudiniで作成されている。
- うごめくケージ(環境エフェクト)
言及は無いけどVATかも
UnrealEngineに関連するリンク
Houdiniについての言及はないがシェーダーやブループリントで作成されているテクニカルアート 色々されていますね。
ゲーム開発におけるテクニカルアーティストが実現する表現の実例にできるので非常にありがたいです。
- 水上に浮かぶオブジェクト用の浮力コンポーネント
船など水面に浮かぶオブジェクトに揺れを発生させる
- 風表現のための草木用シェーダー
アクターとカメラの位置、むきによって風の影響を発生させる
Naniteに合わせたシェーダーとのこと
- スプラインに沿って浮遊物を配置するツール
ツールの言及はされていませんがHoudiniEngineかも?
- 環境インタラクションシステム
トリガー用のボックスにインタラクションの種類を設定し、コンポーネントをボーンにアタッチするとのこと発生させている
マップ上にデカールをスタンプして最適化する。 後半で水しぶきにも言及されているのでそちらにも使われているのかも
- いくつかの環境マスターシェーダー
TAの方がシェーダーを作成されているようです
- フローマップによる物体の表面が流れる環境エフェクト
色々なところで使われているらしい
- ゲームエンジン上で分岐の設定が可能な滝システム
エンジン上で枝分かれした滝を作成するためのツール
- スポンジ状モデルの表現
シェーダーと複雑なモデリングの合わせ技の模様 ぱっと見プロシージャルモデリングっぽいけど記事内にHoudiniの言及はありませんでした
- プロシージャルな建物
ツールの言及は無いものの、発売時期を考えるとPCGでは無くHoudiniでは無いかなと思います。
テクニカルアート以外のメンバーのポートフォリオ
テクニカルアートにかかわるメンバー以外の方も大量にアートワークのポートフォリオを公開してくれています。
各ページの文章部分から他メンバーのポートフォリオにもアクセスできます。
中小規模のチームで開発する、UnrealEngine5の大規模ゲームのプロジェクトでTAが何をされているかの事例として非常に有益な情報化と感じます。

fish_ball
プロシージャル魚類